
Overview
取り組んだ内容
- デザイン戦略の策定
- 企業理念の見直しと体系の整理
- コーポレートリブランディング
- サービスブランドの構築
- 採用サイトリニューアル
- 理念浸透の支援
Approach
イントロダクション
Fabeee(ファビー)株式会社は伴走型DX支援サービスを通じてクライアントのビジネス成長を加速させるDXコンサルティングファームです。これまで非IT産業を中心に累計600社以上の企業の新規事業における戦略立案から、実行支援として開発現場やマーケティングのリード、社内のDX文化構築に至るまで、一気通貫の支援を通じて3,000億円以上の価値創出に貢献してきました。
特に中堅企業が抱えるDX推進の根本課題に焦点をあて、ビジネスとITの両面の専門家として高いファシリテーション力や提案力と早い実行・検証で、成果が見えにくい「DX推進を形にすること」を得意としています。
「らしさ」を具体化するためのリブランディング
2023年5月に14期を迎えたFabeeeは、これまでの収益基盤であったSESや自社プロダクトの開発から、伴走型DX支援のサービスへと大きく事業転換を測ろうとしていました。しかし社内外で情報発信が追いついておらず、コーポレートサイトや会社紹介資料などでは新旧の内容が混在しているような状況でした。採用でも、転職エージェントや求職者に対して会社の魅力や今後の展望が正確に伝えられておらず、求める人材が集まらないという課題がありました。そしてCEOの佐々木氏からも、会社のイメージを今の自分たちらしいものにアップデートしたい、もっとエモーショナルな部分を出していきたい、という依頼を受けました。
私たちはそれらを解決するため、Fabeeeらしさとは何かをもう一度問い直し、それらを具体化するリブランディングを行うことを提案しました。そして約1年間、私たちはデザインコンサルティングとして伴走しながら、さまざまなデザイン制作を行っていきました。


デザイン戦略の策定
私たちはまずリブランディングの目的を整理しました。インナーブランディングでは経営陣や社員に対して、アウターブランディングでは生活者、顧客、投資家、求職者や転職エージェントに対して、それぞれのステークホルダーと最適なコミュニケーションを設計することを目指し、プロジェクトの評価指標を定めました。

リブランディングは以下のアプローチで行いました。まず組織のコアを解明し、それらを企業理念へと落とし込み、その後にブランドアイデンティティやブランドパーソナリティなどの言語化を行い、それらをもとにしてトーン&マナーやビジュアル・アイデンティティなどの視覚化を行う、という順序で進めていきました。

私たちは最終的に以下のロードマップを描きました。毎週定例を行い、優先度やタイミングを話し合いながら、1つずつプロジェクトを進めていきました。

Vision・理念体系の整理
リブランディングの最初のピースは企業理念の見直しでした。Fabeeeの企業理念は「オンラインとオフラインの境界線をなくす」というVisionと、「Take The First Action」「Share Everything」「Never Stop Updating」という3つのValueで構成されていました。この理念は、エンジニアを中心とした自社プロダクト開発やSESが主力事業であった頃に策定されたものでしたが、現在でも会社の目指すべき未来の姿としての役割は果たしていました。しかし、内容の抽象度が高く、社員の中でも解釈や抱いているイメージに差があったり、表現としてこれが適切であるのかといった疑問の声も聞かれていました。また、理念以外にも顧客や採用者に向けた異なる切り口のメッセージが複数存在しており、会社が本当に何を大切にしているのかわからないような状態でした。
そこで私たちは企業理念の見直しと体系整理のプログラムを設計し、役員と部長陣とともに検討を行っていきました。


企業理念の見直しのプログラム
プログラムはボードメンバーセッションからスタートしました。CEOの佐々木氏とCTOの杉森氏の両氏と、会社設立のストーリーからこれまでの企業理念の変遷、現在の企業理念に対する課題感、今後の事業展開など、さまざまな対話を行いました。私たちはそれらをFabeeeのナラティブとしてひとつの図に落とし込んでいきました。その結果、Fabeeeという組織のコア(組織を成り立たせている核)として「楽しさ・ワクワク」というキーワードが浮かび上がってきました。
次のコアメンバーセッションでは、社員代表として部長陣と対話を行いました。セッション冒頭に、ボードメンバーセッションで明らかになった「楽しさ・ワクワク」という組織のコアを伝えたところ、部長陣からは「共感できない」という声が上がりました。Fabeeeの存在理由や、自分たちがFabeeeで働いている目的はほかにあるはずだ、という反応でした。私たちはコアについての議論を保留にして、Fabeeeの「らしさ」と「強み」の深掘りを進めていきました。自身の入社の動機やこれまでの仕事の成功体験、顧客から評価されたことなど、具体的なエピソードを全員と共有しながら、会社としての強みや価値観をまとめていきました。
最後の合同セッションでは、役員陣と部長陣が一堂に会し、改めて「Fabeeeという会社は何のために存在するのか」という問いについて考えました。ボーダレスな社会の実現なのか、産業のアップデートなのか、デジタル格差をなくしていくのか──。案の定、議論は膠着状態に陥りました。しかし何度も対話を重ねていく中で、「自分たちは社会や産業を変えていくことを目的とするよりも、自分たちや顧客が世に放ったものが、受け手である消費者やユーザーなどの人々の心拍数を1つでも上げるようなことをしたいし、働きがいがある」というひとつの想いが見えてきました。心拍数が上がるような体験をつくる。それこそが自分たちの存在理由ではないだろうか──。部長陣が最初に違和感を覚えた「楽しさ・ワクワク」こそが、自分たちの本質だったのです。


新しいMissionとValue
そして「世界の心拍数を1上げる」という新しいMissionが生まれました。Fabeeeは「便利な社会の実現」や「イノベーションを起こす」といった、遠く壮大な目標をVisionとして掲げるのではなく、まずは目の前の人と向き合い、確実に1つずつ積み上げていくというMissionを掲げることに決めました。
さらにMissionを実現するために大切にしたい価値観として、「1 Passion、1 Surprise、1 Step」という新しいValueを定めました。これは人間が創造性を発揮するための「知覚」「思考」「実行」という3つのプロセスにそれぞれ連動しています。この3つの“1”をかけ合わせることで、私たち自身や、目の前の人たちの心拍数を1上げることができる、という考えが反映されています。
私たちはこの新しいMissionとValueの内容を齟齬なく伝えていくために、これまでのFabeeeの組織や事業の変遷、企業理念を刷新する理由、そして新しい理念に込めた想いなどを、印象的なビジュアルとともに1つの冊子にまとめました。そして社外へと発信を行うために、特設サイトを制作しました。


ブランドの言語化
企業理念の後に、私たちはブランドの言語化に取り組みました。まず、コーポレートアイデンティティとして、社名の由来や象徴されるものなどを改めて整理しました。
次にブランドパーソナリティを導き出すためのワークを実施しました。ブランドアーキタイプはブランドが持つ本質的な要素を12の人格に例えて理解するためのフレームワークで、自分たちのイメージに近い人格を回答してもらいました。イメージスケールは対象に対して漠然と抱くイメージを具体的に落とし込むためのツールで、「楽しげな(Fun)/真面目な(Serious)」など、対となる形容詞の間で自分たちがどの位置にあるのかを回答してもらいました。
その結果、Fabeeeというブランドが持つ人格は「マジシャン(Magician)」という要素が強く、続いて「探求者(Explorer)」「反抗者(Outlow)」などの要素を持っていることが分かりました。ブランドイメージとしては「カジュアルな(Casual)」「シンプルな(Simple)」「楽しげな(Fun)」「人間的な(Humanistic)」などのキーワードが導き出されました。


ブランドの視覚化
私たちはブランドの言語化と新しい企業理念をヒントに、ビジュアルアイデンティティの検討を行いました。コーポレートロゴは、これまでの印象を引き継ぎつつ、新しいFabeeeらしさを加えるように調整したリファインと、これまでとは異なるアイデアで新たな印象へと生まれ変わらせるリニューアルの大きく2つの方向性で提案を行い、さまざまな可能性を検証しました。

新しいコーポレートアイデンティティ「魔法のブロック」
検討の結果、Fabeeeのコーポレートアイデンティティは「魔法のブロック」に決まりました。これまでの「ものづくり」のアイデンティティと、マジシャンのように想像を超えるWOWを生み出す力、顧客とともに着実に1を積み上げていく姿勢、そしてFabeeeのコアである「楽しさ・ワクワク」の生まれる瞬間といったイメージを、「ブロック遊び」という新しいメタファーで表現しました。
これまでのアベンジャーズを彷彿とさせる堅牢な印象のロゴから、DXパートナーとしての親しみやすさや賢明さを感じさせるものへと進化させました。
私たちは「魔法のブロック」をオリジナルのフォントに拡張し、それらをキービジュアルとして活用しました。また、全体のブランドのトーン&マナーに合わせて、名刺、スライドフォーマット、Zoom背景、ネックストラップなどのコミュニケーションツール、コーポレートサイト、採用サイトなどを一気通貫で制作していきました。同時に、メンバーのポートレートやビジュアル、社内風景の撮影を実施し、ビジュアルの刷新を図りました。














サービスブランドの構築
コーポレートと同時に私たちはFabeeeの主力事業であるDX推進事業の「バンソウDX」のブランディングも行いました。バンソウDXのコンセプトは「変革」。DXにおいて真に重要なのはD(デジタル)ではなくX(トランスフォーメーション)であり、クライアントが自らの意志で変わることを支援する、というのがバンソウDXの目指す姿でした。
最初に私たちはコーポレートと一貫性をもたせるかたちでサービスブランドのロゴを提案しました。しかしその方向性は彼らのイメージとは異なっていました。私たちは改めて事業担当者にヒアリングを行い、コーポレートと同じようにバンソウDXの「らしさ」を紐解きました。そして事業の本質である変革や、それに対する情熱と本気度、現状への危機感が伝わるようなものを改めて提案し、新たなX形状のロゴが決定しました。
次に私たちはサービスブランドのコンセプトを伝えるためのコピーを開発しました。DX推進という領域での差別化を図るため、課題意識を持っているクライアントに対して、「変わろう」と訴えかけるようなコピーにするために、最終的に変革を山登りに例え、変革の厳しさを語りつつも鼓舞するような「本気の『変わる』を『変革』へ」という文章に落とし込みました。
そしてそれらをWebサイトに落とし込んでいきました。さらに、バンソウDXの支援実績を具体的に伝えるため、事例記事の制作も行いました。専門のライターによるクライアントへのインタビューを実施し、変革の過程で得られた気づきや成果を丁寧に言語化していきました。









採用サイトリニューアル
リブランディングの最後のピースは採用サイトでした。コーポレートサイトは顧客向けにビジネスの信頼性を重視した設計でしたが、採用サイトではより人間味のある、Fabeeeらしさを伝えることを目指しました。社員の日常を切り取った写真を多く使用し、多くの社員に協力してもらいながら、ディレクションを最小限に留めて、リラックスした表情や職場の楽しげな雰囲気を撮影しました。デザイン面でも、求職者が「自分もここで働きたい」と感じられるように、コーポレートサイトよりも明るく、親しみやすいトーンでまとめました。基調カラーにはオレンジを取り入れ、温かみと活気を強調しています。




理念浸透の支援
新しいブランドデザインをリリースしてから半年後の2024年5月、Fabeeeで2024年上期のキックオフミーティングが開かれました。
そこでは役員陣と部長陣から、今後の事業方針とともに、改めて新しい企業理念とブランドが全員に共有されました。
私たちShedもゲストとして参加し、メンバーと一緒にワークショップを行いました。そこでは、CEOの佐々木氏を中心に「心拍数」というワードがすでに浸透をはじめ、メンバーは新しいミッションと事業の目標に向かって進み始めている姿がありました。
キックオフミーティングの後に、私たちはコンサルティングの支援の最後として、理念浸透の「理解、共感、行動、習慣」という各ステップに合わせたアンケート項目の設計や、具体的なワークショップのアイデアなどの長期的な理念浸透施策を提案し、1年にわたる伴走を終えました。

おわりに
今回のプロジェクトでは事前に評価指標を設定していたことで、ブランディングの課題として上げられる効果の側面でも、単なる雰囲気にとどまらず、具体的な成果を残すことができたと感じています。実際に社内のキックオフミーティングの後に行われた全社アンケートでは、メンバーの理念への理解度が5点中4.57点、共感度が5点中4.34点と、非常に高いスコアが得られました。
また企業のブランディングとして、経営者の直感やエネルギーの源泉を掘り下げていくことの重要性や、企業理念を軸にしたブランド設計の合理性を改めて感じました。そして担当者からは、セッションや写真撮影など、メンバーを巻き込みながら進めていったことで、社内のコミュニケーションの活性化にも繋がったとの声もいただきました。現代のデザインプロセスにおける共創の重要性も改めて感じました。
今回のプロジェクトでFabeeeとともに歩んでいく中で、私たちも確かに心拍数が1上がる楽しさとワクワクを感じることができました。今後も彼らの事業とミッションの達成をサポートしていきたいと思います。

株式会社シグマクシスは企業のトランスフォーメーションを支援するコンサルティングサービスを提供する会社です。2025年1月、シグマクシスは新卒採用サイトのリニューアルを実施しました。Shedは本プロジェクトにおいて、CMS変更に伴うWebサイトの情報設計とデザイン、TOPページの実装を担当しました。
情報設計では、学生が求める情報に容易にアクセスできることを最優先事項として、サイトマップの整理を行いました。デザイン面では、新たに導入するCMSの仕様を考慮しつつ、モバイルでの閲覧性も強化しました。また、シグマクシスのパーパスである「Create a beautiful tomorrow together」を印象的に表現するビジュアル要素を取り入れました。TOPページのキービジュアルは、シグマクシスが掲げる価値創造サイクルを表現しています。オレンジのグラデーションは美しい明日の訪れを象徴し、共にその未来を創り上げていく一員となることへの期待感を表現しています。





Overview
取り組んだ内容
- コーポレートリブランディング
- ブランドイメージのストーリーテリング
- 特殊加工によるブランドコンセプトのツール展開
Approach
イントロダクション
株式会社peak(peak Inc)はマーケティングにおける実行領域での価値創出に特化したエグゼキューションオフィスです。多様なバックグラウンドを持つオールラウンドなスタッフが揃っており、プロジェクトマネジメントスキルを軸にプランニングからクリエイティブまでクライアント事業をサポートします。
さらなる成長を目指して
peakは設立以降、マーケティングからブランディングまで幅広く事業を展開していました。その中で、それぞれの領域に特化したビジネスを行うための会社をいくつか立ち上げていました。
5年目という節目にあたり、会社としての強みの集約と組織力向上のため、再び会社をひとつにするというプロジェクトが動き出しました。私たちは以前peakのブランディングをお手伝いした経緯から、新しい会社のブランディングの依頼をいただきました。
彼らがテーマとして掲げていた「熱量が報われる世界」をコンセプトに、私たちは新しい会社のCIの提案を行っていました。しかし、経営陣の方向性の違いにより、新会社のプロジェクトは途中で立ち消えとなりました。
プロジェクトのゴールを新会社のブランディングからpeakのリブランディングへと切り替え、私たちは既存のpeakのメンバーが新たなスタートとさらなる成長を目指すことができるよう、デザインの支援を行っていきました。

組織として洗練されたブランドイメージへ
私たちは新生peakにふさわしいブランドイメージを検討しました。これまでのスポーツアパレルのような力強い印象から、ハイブランドのような洗練された印象にすることを目指しました。これまでの “Thunder Mountain(山と雷)” のコンセプトを踏襲しつつも、より現代的に洗練させることで、ブランドイメージの印象をリレーさせる方向性(リファイン)と、これまでのコンセプトを踏襲せずに、全く新しいイメージを創造する方向性(リニューアル)の、大きく2つの切り口で提案を行いました。

人生の「ピークタイム」は何度でも訪れる
そして新生peakのCIが誕生しました。
到達すべき頂点は1つではない。流れる時の中で、人生の「ピークタイム」は何度でも訪れる、ということをコンセプトにしたロゴデザインは、扇形のシンボルマークとシンプルなサンセリフのロゴタイプで構成されています。
扇形のシンボルマークは山と山の間からのぞく太陽であり、その淡いリッチなグラデーションは朝焼けや夕暮れなど、幻想的な空の色(マジックアワー)を表現しています。シンボルマークは定まった形状ではなく、アナログ時計のように扇形に刻一刻と変化することで、企業としての多様性と、時代に柔軟に対応する姿勢を表現しています。
どんな状況であろうとも日はまた登り、そして落ちていく。新たな出発はいつでも始めることができる。そんな想いをCIのデザインに込めました。










特殊印刷によるブランドコンセプトのツール展開
私たちはブランドコンセプトを名刺や封筒などのツールへと展開していきました。
名刺はメンバーごとにシンボルマークの形状と色を選べるようにしました。またグラデーションは蛍光の特殊インクを混ぜることで、マジックアワーの幻想的な色合いを表現しました。








名刺リニューアル
2025年、私たちはpeakの名刺デザインリニューアルを担当しました。成長を続ける組織が抱えていた課題は、メンバーの帰属意識とモチベーションを高めつつ、社外に向けて組織の新しさと独自性を伝えることでした。
従来の名刺は、裏面に5種類のグラデーションが用意されており、メンバーが自由に選択できる仕様でした。peakが新たに掲げた“Fresh & Unique”というコンセプトを表現するためには、私たちはブランドの仕組みを組織単位から個人単位へ拡張することが必要だと考えました。
my peak time
新しい名刺デザインのコンセプトは“my peak time”。組織が用意した一律のグラデーションではなく、メンバーひとりひとりに固有のグラデーションを付与できる名刺をデザインしました。 グラデーション生成の仕組みとして、ブランドのカラーパレットを基盤としながら、メンバーの氏名、個性、保有スキルを示すハッシュタグ(#)といった要素を色に変換しました。また、今後の運用を考慮し、グラデーションを自動生成するオリジナルのアルゴリズムとアプリケーションを開発しました。このシステムにより、各メンバーの個性を視覚化しながら、ブランドの一貫性を保つことができました。







Overview
取り組んだ内容
- ブランドイメージの刷新
- フレームワークの視覚化と浸透支援
- フレームワークを実践するための専用のアプリケーション開発
Approach
イントロダクション
Vision Forest(ビジョンフォレスト)は株式会社シグマクシスの個と組織の変革支援を行う専門チームです。Vision Forestは、自ら未来を描き、変化と創造を仕掛ける個と、個の力を活かす組織づくりを支援します。個の想いから育ったビジョンの木々が、共鳴し合い、一つの森を成す。多様な生命が共生する、変化に富んだ森を創り出します。
はじめに
私たちはVision Forestチームから、「個から始まる変化の連鎖が、循環していく世界をつくる 」というコンセプトを理解してもらい、それに共感する仲間をつくりたい、という依頼を受けました。
彼らは人財や組織変革を支援する経験豊富なコンサルティングチームのため、自分たちが何をすべきか、何を創りたいのか、どんな価値を提供しているのか、そして私たちに何をしてほしいのかをほぼ完璧に言語化していました。「Visioning × Reflection × Action」と呼ばれる、100社5,000人を超える変革プロジェクトと認知科学をベースに開発した彼らの独自のメソッドも、非常に強固で魅力的なものでした。
私たちは彼らの期待に応えるため、どのようなコミュニケーションデザインを行っていくのが最適なのかを考えました。そして彼らの持つ世界観を表現するための論理的なアプローチと、論理を超えたクリエイティブジャンプの2つが必要であると考え、ブランドイメージの検討を行っていきました。

「個」に振動を与え、「共鳴の森」をつくり出す
私たちは「個から始まる変化の連鎖が、循環していく世界をつくる 」というコンセプトを、[個と全体][問いと対話][生命と生態系][心と意識][連鎖・連環][旅]という6つのキーワードを切り口にして、デザインへと落とし込みました。

そして、変化の連鎖が起こる様子を「共鳴」、すなわち振動体(波形)がその固有振動数に等しい外部振動の刺激を受けると振幅が増大する現象ととらえたデザインコンセプトが生まれました。
連鎖的に生まれる波形は立ち並ぶ木々を表し、複数の波形が重なることで森(Forest)を形成します。そしてそれらがまるで内省する鏡のように、水面に反射する様子を表しています。
これまでの比較的カジュアルで親しみやすいブランドイメージから、落ち着きと壮大感が同居する神秘的な写真を中心に用いたデザインにすることで、理性的でありつつも情緒的な印象を与えるブランドイメージへと変更しました。





VRA思考
私たちはさらに彼らのコアとなる独自のメソッドのリブランディングを検討しました。
自ら変化を仕掛ける人が持つ共通の思考力である「Visioning × Reflection × Action」のフレームワークを「VRA思考」と名付け、Vision Forestのロゴと連動性をもたせたロゴを新たに設計することで、ターゲットへの浸透を目指しました。
VRA思考ロゴは定まったひとつのかたちではなく、アルゴリズムを持ったVIシステムです。VRA思考の「3つの基本の型」と、それらの質を高めるための「9つの力」を数値化してビジュアルで表現することができます。3色の波形はVisioning、Reflection、Actionを表し、それぞれの頂点の位置はそれらに紐づく9つの力のスコアを表しています。このシステムを用いることで、ひとりひとりのVRA思考の特性を反映したロゴを生成することができます。














フレームワークを実践するためのアプリケーション開発
Vision Forestのブランディングの後、私たちは質の高い「Visioning × Reflection × Action」を回すことを支援する専用のアプリケーションの開発に着手しました。
「TABIJI(旅路)」は自分につながるビジョンとストーリーを描き、VRA思考を回すためのフレームワークを実践することができるアプリケーションです。私たちはこれらをPoCモデルのプロトタイプとして設計とデザイン、開発を行いました。
ランクアップやスタンプ収集など、全体として冒険のゲームの要素を取り入れ、習慣として続けられるような設計を行いました。自分らしさの表現として、自身の強みを成長する大樹に見立てたり、自身の旅路を冒険の地図になぞらえたり、振り返りを日記に書き込んで残していくなど、メタファーを活用してデザインを行いました。世界観としても、Vision Forestのブランドを引き継ぎ、フラットなイラストを使用しながらも落ち着きと壮大感がある神秘的な雰囲気を目指しました。






ビジネスやマーケティングのコンサルティングを行う株式会社PEAKのブランディングを担当。コンセプト設計やロゴ開発をはじめ、名刺や封筒などのブランドツール、Webサイトの制作を担当。











新規事業立案、組織改革のサポート、地方の資産活用事業など、新たなコンテンツ創出を行う会社、株式会社Coloriのブランディングを担当。コンセプト設計をはじめ、CI開発とガイドラインの作成、Webサイトの設計・デザイン・コーディング、各種ツール類の制作を担当。

















投資と経営プロフェッショナルをセットで供給する、オープンイノベーション投資の新しいカタチを提供するバリューアップスタジオ、IGP X株式会社。そのWebサイトのリニューアルと名刺の制作を担当。
幾何学的なラインを用いてIGP Xの提供価値を抽象的に表現し、シンプルで品格のあるデザインへと落とし込んだ。










Overview
取り組んだ内容
- マイクロ法人のコーポレートブランディング
- ブランドイメージのストーリーテリング
- デザインロジックの可視化
- 特殊加工によるブランドコンセプトのツール展開
Approach
イントロダクション
合同会社relicwoodsはフルスタックエンジニアとして活躍する古森崇史氏が2019年に設立した会社です。これまでロボットの開発やAIの社会実装、アートでの社会課題の解決など、テクノロジーを活用してさまざまな実績を残してきた古森氏が、自身の会社のrelicwoodsとして本格的に活動することをきっかけに、コーポレートブランディングを行いました。
代表者の生き方や考え方を反映するコーポレートブランディング
ブランディングにおけるミッションは、企業理念や事業内容の具体化と、新規取引先などの信頼感の獲得でした。そしてブランドイメージとして、エンジニアリングでまだ見ぬものを生み出していくという、開拓者・探求者としての姿勢を表現したいという依頼を受けていました。relicwoodsはマイクロ法人のため、代表者である古森氏個人の生き方や考え方を反映していくアプローチでブランディングを行うことにしました。
ブランドイメージのストーリーテリング
私たちはまずrelicwoodsという社名に込められた想いを紐解くことからはじめました。「古森」という名前だけではなく、そこには遺跡や深林というイメージがありました。そこから古森氏のエンジニアとしてのスタンスでもある、過去の文脈という遺産の上に積み上げていくことで新しいものは生まれていく、古きものに敬意を払いそこから学んでいく、という考え方に繋がっていきました。
私たちは知識と技術の積み上げを地層ととらえ自然の大地として表現した世界観や、最先端テクノロジーとレトロ感を融合したサイバーパンクな世界観、未来のエンジニアリングカンパニーとしての町工場をイメージした世界観など、いくつかのコンセプトをストーリーとして言語化・視覚化しながら、relicwoodsの企業のビジョンと焦点が合うものを模索しました。

そしてその中から「古の森を旅する異邦人」というブランドコンセプトが生まれました。「巨人の肩の上にのる」という言葉があるように、 先人の知恵を古(いにしえ)の森としてとらえ、その先にある未踏の地を求めて旅をする異邦人こそがrelicwoodsである、と定義しました。「未踏の地」はまだ見ぬ新しいものの象徴であり、それを求めて旅をする異邦人はまさに開拓者・探求者としての古森氏個人のイメージを表現しています。



CIは鮮やかなグリーンのシンボルマークとカスタムされた力強いセリフ書体でデザインしました。シンボルマークは森の字そのものでもあり、古の森の枯木から注ぐ陽の光でもあり、旅人を導くコンパスでもあり、改行(return)を表す記号でもあります 。


エンジニアリングカンパニーを表現した「古森技研」のロゴは、relicwoodsの日本語バージョンという位置づけで採用しました。

デザインロジックの可視化
ブランドコンセプトとCIの確定後に名刺やWebサイトなどのツールを提案する中で、古森氏から「なぜこのようなデザインになるのかを分かるように説明してほしい」という依頼を受けました。私たちは核となるアイデアからそれぞれの結論を導き出すまでのデザインロジックを可視化し、ツールのデザインや仕様を決めるためのコミュニケーションに活用しました。







特殊加工によるブランドコンセプトのツール展開
名刺はエンジニアとして高い技術力と幅広い知見を表現するため、そして「まだ見ぬもの」の象徴として、2枚の異なる色と質感の用紙を横につなぎ合わせる仕様にしました。


