巨人の肩の上にのる。代表者の生き方や考え方を反映するブランドデザイン
relicwoods
- クライアント
- 合同会社relicwoods
- 業種
- 期間
- 2022.5
Overview
取り組んだ内容
- マイクロ法人のコーポレートブランディング
- ブランドイメージのストーリーテリング
- デザインロジックの可視化
- 特殊加工によるブランドコンセプトのツール展開
Approach
イントロダクション
合同会社relicwoodsはフルスタックエンジニアとして活躍する古森崇史氏が2019年に設立した会社です。これまでロボットの開発やAIの社会実装、アートでの社会課題の解決など、テクノロジーを活用してさまざまな実績を残してきた古森氏が、自身の会社のrelicwoodsとして本格的に活動することをきっかけに、コーポレートブランディングを行いました。
代表者の生き方や考え方を反映するコーポレートブランディング
ブランディングにおけるミッションは、企業理念や事業内容の具体化と、新規取引先などの信頼感の獲得でした。そしてブランドイメージとして、エンジニアリングでまだ見ぬものを生み出していくという、開拓者・探求者としての姿勢を表現したいという依頼を受けていました。relicwoodsはマイクロ法人のため、代表者である古森氏個人の生き方や考え方を反映していくアプローチでブランディングを行うことにしました。
ブランドイメージのストーリーテリング
私たちはまずrelicwoodsという社名に込められた想いを紐解くことからはじめました。「古森」という名前だけではなく、そこには遺跡や深林というイメージがありました。そこから古森氏のエンジニアとしてのスタンスでもある、過去の文脈という遺産の上に積み上げていくことで新しいものは生まれていく、古きものに敬意を払いそこから学んでいく、という考え方に繋がっていきました。
私たちは知識と技術の積み上げを地層ととらえ自然の大地として表現した世界観や、最先端テクノロジーとレトロ感を融合したサイバーパンクな世界観、未来のエンジニアリングカンパニーとしての町工場をイメージした世界観など、いくつかのコンセプトをストーリーとして言語化・視覚化しながら、relicwoodsの企業のビジョンと焦点が合うものを模索しました。
そしてその中から「古の森を旅する異邦人」というブランドコンセプトが生まれました。「巨人の肩の上にのる」という言葉があるように、 先人の知恵を古(いにしえ)の森としてとらえ、その先にある未踏の地を求めて旅をする異邦人こそがrelicwoodsである、と定義しました。「未踏の地」はまだ見ぬ新しいものの象徴であり、それを求めて旅をする異邦人はまさに開拓者・探求者としての古森氏個人のイメージを表現しています。
CIは鮮やかなグリーンのシンボルマークとカスタムされた力強いセリフ書体でデザインしました。シンボルマークは森の字そのものでもあり、古の森の枯木から注ぐ陽の光でもあり、旅人を導くコンパスでもあり、改行(return)を表す記号でもあります 。
エンジニアリングカンパニーを表現した「古森技研」のロゴは、relicwoodsの日本語バージョンという位置づけで採用しました。
デザインロジックの可視化
ブランドコンセプトとCIの確定後に名刺やWebサイトなどのツールを提案する中で、古森氏から「なぜこのようなデザインになるのかを分かるように説明してほしい」という依頼を受けました。私たちは核となるアイデアからそれぞれの結論を導き出すまでのデザインロジックを可視化し、ツールのデザインや仕様を決めるためのコミュニケーションに活用しました。
特殊加工によるブランドコンセプトのツール展開
名刺はエンジニアとして高い技術力と幅広い知見を表現するため、そして「まだ見ぬもの」の象徴として、2枚の異なる色と質感の用紙を横につなぎ合わせる仕様にしました。
Credits
アートディレクション: 橘友希
PM: 宇佐見優
CIデザイン: 橘友希、濵田佳仁
グラフィックデザイン、ウェブデザイン: 濵田佳仁
マークアップ: 伊藤祐太
印刷・加工: 三永印刷株式会社