変化を仕掛ける。自ら変わり続ける。コンサルティングチームのブランディング
Vision Forest
- Client
- 株式会社シグマクシス
- Period
- 2022.12
- Expertise
Overview
取り組んだ内容
- ブランドイメージの刷新
- フレームワークの視覚化と浸透支援
- フレームワークを実践するための専用のアプリケーション開発
Approach
イントロダクション
Vision Forest(ビジョンフォレスト)は株式会社シグマクシスの個と組織の変革支援を行う専門チームです。Vision Forestは、自ら未来を描き、変化と創造を仕掛ける個と、個の力を活かす組織づくりを支援します。個の想いから育ったビジョンの木々が、共鳴し合い、一つの森を成す。多様な生命が共生する、変化に富んだ森を創り出します。
はじめに
私たちはVision Forestチームから、「個から始まる変化の連鎖が、循環していく世界をつくる 」というコンセプトを理解してもらい、それに共感する仲間をつくりたい、という依頼を受けました。
彼らは人財や組織変革を支援する経験豊富なコンサルティングチームのため、自分たちが何をすべきか、何を創りたいのか、どんな価値を提供しているのか、そして私たちに何をしてほしいのかをほぼ完璧に言語化していました。「Visioning × Reflection × Action」と呼ばれる、100社5,000人を超える変革プロジェクトと認知科学をベースに開発した彼らの独自のメソッドも、非常に強固で魅力的なものでした。
私たちは彼らの期待に応えるため、どのようなコミュニケーションデザインを行っていくのが最適なのかを考えました。そして彼らの持つ世界観を表現するための論理的なアプローチと、論理を超えたクリエイティブジャンプの2つが必要であると考えました。
「個」に振動を与え、「共鳴の森」をつくり出す
私たちは「個から始まる変化の連鎖が、循環していく世界をつくる 」というコンセプトを、[個と全体][問いと対話][生命と生態系][心と意識][連鎖・連環][旅]という6つのキーワードを切り口にして、デザインへと落とし込みました。
そして、変化の連鎖が起こる様子を「共鳴」、すなわち振動体(波形)がその固有振動数に等しい外部振動の刺激を受けると振幅が増大する現象ととらえたデザインコンセプトが生まれました。
連鎖的に生まれる波形は立ち並ぶ木々を表し、複数の波形が重なることで森(Forest)を形成します。そしてそれらがまるで内省する鏡のように、水面に反射する様子を表しています。
これまでの比較的カジュアルで親しみやすいブランドイメージから、落ち着きと壮大感が同居する神秘的な写真を中心に用いたデザインにすることで、理性的でありつつも情緒的な印象を与えるブランドイメージへと変更しました。
VRA思考
私たちはさらに彼らのコアとなる独自のメソッドのリブランディングを検討しました。
自ら変化を仕掛ける人が持つ共通の思考力である「Visioning × Reflection × Action」のフレームワークを「VRA思考」と名付け、Vision Forestのロゴと連動性をもたせたロゴを新たに設計することで、ターゲットへの浸透を目指しました。
VRA思考ロゴは定まったひとつのかたちではなく、アルゴリズムを持ったVIシステムです。VRA思考の「3つの基本の型」と、それらの質を高めるための「9つの力」を数値化してビジュアルで表現することができます。3色の波形はVisioning、Reflection、Actionを表し、それぞれの頂点の位置はそれらに紐づく9つの力のスコアを表しています。このシステムを用いることで、ひとりひとりのVRA思考の特性を反映したロゴを生成することができます。
フレームワークを実践するためのアプリケーション開発
Vision Forestのブランディングの後、私たちは質の高い「Visioning × Reflection × Action」を回すことを支援する専用のアプリケーションの開発に着手しました。
「TABIJI(旅路)」は自分につながるビジョンとストーリーを描き、VRA思考を回すためのフレームワークを実践することができるアプリケーションです。私たちはこれらをPoCモデルのプロトタイプとして設計とデザイン、開発を行いました。
ランクアップやスタンプ収集など、全体として冒険のゲームの要素を取り入れ、習慣として続けられるような設計を行いました。自分らしさの表現として、自身の強みを成長する大樹に見立てたり、自身の旅路を冒険の地図になぞらえたり、振り返りを日記に書き込んで残していくなど、メタファーを活用してデザインを行いました。世界観としても、Vision Forestのブランドを引き継ぎ、フラットなイラストを使用しながらも落ち着きと壮大感がある神秘的な雰囲気を目指しました。
Credits
アートディレクション:橘友希
デザイン、イラストレーション:矢代彩、平尾まりこ
マークアップ:パクチャンデ(株式会社Shiiiro)
iOSテクニカルサポート:Alexander Reeder(アートアンドプログラム株式会社)
iOSプログラミング:中口大雅